SDRドングルでAM受信(2) 【基板頒布あり】
図1.ワンセグチューナードングル用クリスタルコンバーター基板
前回の記事もどうぞ!
というわけで、少し前に安価なワンセグ用USBドングルとフリーソフトSDR#でAMラジオを受信する実験を紹介しましたが、その後回路を改良し、定数を見直した結果、かなり感度アップして放送局によっては実用レベルとなったので、基板を起こしました(図1)。
実験室は東京都中野区の鉄筋マンションの3階で、室内に7mほどのビニル線アンテナを張って実験していますが、各局の受信状況は次のとおりです。
NHK1(594kHz)
NHK2(693kHz)
AFN(810kHz)
TBS(954kHz)
文化(1134kHz)
NHK1、2はまあまあ聞き取れるレベル、AFNとTBSは十分実用レベル、文化放送はかろうじて何かが聞こえるレベル、ニッポン放送はほとんど聞こえない、という状況です。
SDR#での各局のスペクトルは次のとおり。
図2.受信スペクトル
このように、受信強度は前回に比べるとかなり改善しました。
今回製作した基板の回路図を図3に示します。
図3.今回製作した基板回路図(きれいな図面を見たい方は記事末尾のマニュアルをDLしてください。)
回路左側のJ3(アンテナ入力)にアンテナ線を接続し、回路右側のJ4出力から、ワンセグチューナーのUSBドングル(DS-DT308SV
)のアンテナ入力に接続しています。
アンテナ入力(J3)から入力したRFを信号を、NJU77701(34MHz CMOSオペアンプ)で増幅し、トロイダルトランスを使ったDBMに入力します。局部発振器は100MHzとし、電源はパソコンのUSBポートから供給しています。
前回の記事で紹介した受信音声では、ブーンという100Hzのノイズが聞こえたため、その後追求したところ、パソコンのACアダプタからかなり強力な100Hzのリップルが出ていて、USBアイソレータを使ったり、基板の電源をバッテリーに換えたり、アンテナと基板をPCから離すなどの対策をしても解決しませんでしたが、ACアダプタを交換したらウソのようにノイズが消えました。ACアダプタのケミコンがへたっていたか、それともそのACアダプタの仕様なのか……AMはかなりノイズの影響を受けやすいのですが、今回はACアダプタの交換によってパソコンのUSBからの電源供給でもほぼ問題のないレベルにできました。使用するPCやACアダプタ、その他の状況によってはノイズ対策が必要になる可能性があります。
今回は局部発振器を100MHzとしました。そうすると理想的にはたとえば810kHzのAFNは100.810.000Hzになりますが、100MHzの発振器に誤差があり、実際の100MHz発振器の周波数は100.001940MHzでした(図4)。

図4.100MHzの局部発振器の周波数は100.001940MHz
そのため、810kHzのAFNの受信周波数は100.811940となってしまい、見づらいので、SDR#の周波数シフト機能を使って表示周波数をシフトします(図5)。
図5.周波数をシフトすることで、AFNの周波数表示を810kHzに調整する
左下の枠で囲った部分がshift設定で、さきほど局部発振器の周波数が100.001940MHzだったので、shift値に-100.001940を設定して、shiftにチェックを入れると、AFNがぴったり810kHzに表示されます(^-^)
今回は周波数の変換がわかりやすいように局部発振器の周波数を100MHzにしましたが、この機能を使えば、局発にどのような周波数を使っても気にする必要はなくなります。
今回の基板では、追加実験のために、局部発振器を7050サイズの表面実装発振器のほかに14P DIPサイズの長方形型発振器、同じく8P DIPサイズの正方形型発振器、それに74HCU04(DIP)とHC-49パッケージの水晶発振子を使ったオシレータなどに変更できるように実装パターンを用意しています。
また、RFプリアンプについても追加実験ができるよう、SOT-23-3、SOT-89-3、SOT-343-4、SOT-363-6の各実装パターンと、2.54ピッチユニバーサルスペースを設けています。
電源はUSB-CのVBUS(+5V)となっていますが、2.5ピッチ2ピンコネクタからの電源入力(3.3~5V)も可能です。
民法AM放送はあと3年ほどでほとんど廃止になってしまいますが、この機会にSDR#でAMラジオ受信に挑戦してみるのもおもしろいと思います。
今回製作した基板を次のとおり頒布します。
今回は生基板の他に、
チップ部品実装済みで、リード部品とトロイダルコア2個、コイル用0.2Φホルマル線、ドングル接続用MCXコネクタ付き同軸ケーブルをセットした、すぐに実験・体験ができるキットをご用意しました(^-^)
マニュアルは以下リンクからダウンロードしてください。
MF_Conv_Manual.pdf
① 生基板のみ 1枚 1000円(税・送料込み)
② チップ部品実装済み基板 & 部品セット 1セット 3500円(税・送料込み)
チップ部品実装済み基板+リード部品、トロイダルコア、0.2Φホルマル線、MCXコネクタ付き同軸ケーブルセット
※アンテナ線とワンセグチューナードングル、電源用USB-Cケーブルはご用意ください。
ご希望の方は表題に「AMコンバーター基板頒布」、
本文にご希望のセット番号、お名前、送付先郵便番号、ご住所、電話番号をお書きのうえ、
dj_higo_officialアットhigon.sakura.ne.jp
(アットを@に替えてお送りください)
までメールをお送りください。




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