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2022年7月 5日 (火)

【夏休み特別企画】自作FMラジオでBCL!!

Nack5Nack5_20220705133301
写真1.NACK5のベリカード

2022/8/10
業務提携している家庭教師の俵屋さんがこのラジオの製作記事を書いてくださいました(^-^)
プロ家庭教師 俵屋の日記


以前このブログにFMラジオの製作記事を掲載しましたが、今回はそのFMラジオを使ってBCLを行い、放送局よりベリカードをいただきました\(^o^)/

BCLはBloadCast Listeningの略で、つまり放送を聞くことなのですが、具体的には放送局に対して受信報告書というレポートを提出して、受信証明としてベリカード(Verification Card)をもらいます。
1970年代~80年代にかけて、BCLは大ブームとなり、家電各社は競うようにBCL用のラジオを発売し、BCLファンは日夜世界中のラジオを受信し、ベリカードを集めたものでした。
当時のBCLは、短波放送が主なターゲットで、入門者は、まずは通常のAMラジオで、国内のラジオ局のベリカードを集め、次に国内のAMラジオ帯で受信可能な海外放送をターゲットにしました。AMラジオでの受信をし尽くしてしまったら、いよいよ短波ラジオを入手して、世界中のラジオ局に挑戦する、といった具合でした。
当時、FM放送に対して受信報告書を提出するという話はあまり聞いたことがありませんでした。

それから時は流れて、今は2022年。あと数年でAMラジオはほとんど全滅しそうな状況になっています。あの当時だれがそんなことを想像できたでしょうか。
これまでAMで放送していた国内各局は、あと数年でNHKを除くほとんどの局が次々とFMへと移行し、AMの放送を停止します。これは何を意味するかというと、社会インフラの1つとしてのラジオ放送が、大きく姿を変えようとしている、ということです。

社会インフラとしてラジオを考えたときに、その重要な役割に、非常時の情報伝達があります。
従来はAM放送とFM放送という選択肢があり、それぞれ一長一短がありました。たとえば、AMでは長距離の伝達ができましたが、FMでは見通し範囲(高々数十キロ)であるとか、音質やノイズにはFMが強い、建物の中で聞くにはFMのほうが受信しやすい、などそれぞれに特徴があり、状況によってどちらかを選択するということが可能でした。
これからはFMが主流となるため、非常時にFM放送のみでどのような情報伝達ができ、どのような問題が出るのかを考えておく必要があります。

このような状況下では、今一度ラジオを見直し、FM放送での情報伝達に対して、いちど確認作業をしておくことが重要で、そのためにBCLを通じて受信確認をすることは、リスナーにとっても放送局側にとっても有益であると考えます。

もちろん、そんな難しいことを考えずに、ただベリカードをコレクションしたい!!ということでもOKです(^-^)

それでは、BCLのやりかた、つまり受信報告書を作成して、ベリカードをもらうまでの手順を説明します。

①受信報告書を書く
受信報告書は、まちがいなくあなたの放送局の番組を聴きました、という証明と、受信状態を報告するものです。あとで記載例を紹介しますが、その中で少しだけ技術的な内容なのがSINPOコードです。
SINPOコードは受信状態を示すコードで、次の5項目を、耳で聴いた感じでいいので1~5の5段階で評価します。

Signal Strength …………………信号強度
Interference……………… ………混信
Noise …………………………………ノイズ
Propagation Disturbance……伝播障害
Overall Rating…………………… 総合評価

以上の5項目の頭文字をとって”SINPO”です。
各項目の詳細は以下の通りです。

・信号強度:受信電波の強さ。シグナルメーターがなければ主観的に決めてよい。
・混信:複数の放送が混信していないか。FMの場合は混信は起こらないので、通常は”5”となる。
・ノイズ:受信音に雑音がのっていないか。
・伝播障害:ビルや山、鉄塔などによって受信に障害が出ていないか。具体的には音や雑音が周期的に変化するなど。
・総合評価:受信品質の総合評価。

【例】非常に電波が強くまったく問題がない場合
SINPO = 55555

【例】電波が弱めで、若干ノイズがのる場合
SINPO = 35453

受信報告書の例を図1に示します。
Bayfm_report
図1.受信報告書の例

受信報告書のひな型(WORD)


受信報告書は、上で説明したSINPOコード以外はそれほど難しいところはないと思います。

②受信報告書の送り方
作成した受信報告書は、受信対象の放送局宛てに封書で郵送します。
・ベリカードを送ってもらうための切手(63円)を同封します。

③カードコレクション
今回ゲットしたベリカードの中からいくつかを紹介します。

Tbs Bayfm78

Interfm

Photo_20220705133302 
Photo_20220705133301


※ NHKのFM放送各局は、ベリカードの発行は行っていないそうです。


いかがでしたか。
これまであまり行われてこなかった、FM放送局のベリカード集めに挑戦してみてはいかがでしょうか。
夏休みの自由研究にもご活用ください(^-^)

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