オゾン発生回路(挫折中止)とインダクタンス測定
オゾンによるウィルスの不活性化という話がある。
今般のコロナウィルスについてはオゾンで不活性化できるかどうか検証がされていないためなんともいえないが、部屋でオゾンを発生させておけばひょっとすると効果があるかもしれないと思い、簡単にオゾン発生装置が作れないか検証した。(途中で挫折中止するので注意。)
オゾンは高圧を発生させて放電すれば発生する。コピー機やレーザープリンタを使ったときに感じる独特のちょっと生臭いような臭い、あれがオゾン臭だ。
高圧や高周波関係の仕事はほとんどやったことがないので、手持ちの部品が限られており、秋葉原も休業中なのでできることは限られている。
手持ちの部品ですぐに検証できる回路としては、ジュールシーフ発振昇圧回路とコッククロフト・ウォルトン回路くらいしか思いつかない。リチウムイオン電池でジュールシーフ回路を駆動して数十ボルトのパルス電圧を発生し、コッククロフト・ウォルトン回路で高倍率整流を行う。図1、図2にシミュレーションの様子を示す。
図1.検証したジュールシーフ+コッククロフト・ウォルトン回路
図2.回路のシミュレーション
シミュレーションでは出力が130V以上出るようだが、実際の回路では92Vだった
ジュールシーフ回路の出力は、発生した電圧でトランジスタを破壊しないように47Vのツェナーをつけた。
シミュレーションでは130V超の電圧が得られそうだが、実際に回路を組んで動作させたところ実測92Vだった。せっかくなので入力電流と負荷による電圧の実測値を書いておく。いずれも入力は3.6V。
負荷 入力電流 出力電圧
100kΩ 120mA 20V
1MΩ 170mA 65V
オープン 170mA 92V
オゾン発生に必要な電圧は少なくとも数千ボルトなので、遠すぎるのでここでこの実験は打ち切りとする(^-^;(そりゃそーだ)
そういえば、何の目的で買ったのかは忘れたが、高圧発生モジュールが部品箱に入っていた。(写真1)
写真1.高圧発生モジュール
amazonの説明文では、3~6Vの入力で400KVが出力できるという。400KVあればオゾン出まくりだろう。オゾン層も修復できるかもしれない。
嬉々として電池をつないでみたが、放電も弱々しく、放電距離は0.5mmくらいしかないのでせいぜい1000V出てるかどうか。訴えてやる。
いちおう、放電させるとオゾン臭はするので、まあ、多少は………………
うーん、それなら中古のイオンクリスタでも買った方が早そうだ。
そういうわけで、オゾン発生はまた別の機会にトライするとして、
今回ジュールシーフ回路を組むのに使ったトロイダルトランスはパーツ箱に入っていたよくわからないトロイダルコアにホルマル線をバイファイラで10回巻いたものだ。
高周波や電源を専門でやっていないと、どうもインダクタというのをキチンと考察する機会が少ない。
今回使ったトロイダルコアも、今回の実験のような機会にあれば便利だと思って、特性もよくわからないものを買っておいたものだ。
今回はちょうど良い機会なので、手持ちのコアの特性を簡易的に測ってみた。ホルマル線を10回巻いたときのインダクタンスだ。
写真2.インダクタンス測定の様子
Aliで800円ほどだったLCRメータを使用した測定
Aliで800円ほどだったLCRメータを使用した。これはLCRのみならず、ダイオード、FET、トランジスタなどの測定もできるスグレモノだ。
インダクタンスはどのようにして測っているのかと思い、測定端子の波形を見てみた。図3
図3.インダクタ測定時の端子波形
インパルスを印加して、共振周波数からインダクタンスを割り出しているらしい
インダクタの測定方式は、測定用の信号を与えてインピーダンスを測っているのかと思っていたが、どうやらインパルス印加による共振周波数から計算しているらしい。
図4.手持ちのコアやインダクタの測定結果
市販品の100μH(AL0307)が80μH、2mHのインダクタが2.03mHだったので、測定精度はわるくないようだ
コアごとに透磁率μを逆算して管理しておくことも考えたが、目安としては10回巻あたりのインダクタンスを記録しておく方が直感的にわかりやすいような気がする。インダクタンスは巻き数の2乗に比例するので、たとえばインダクタンスを半分にしたければ巻き数は1/√2にすれば良い。インダクタンスが1/4なら巻き数は半分にする。
自粛中はふだんやらないようなことをやるチャンスですね(^-^)
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