自動散水機の修理
どうも今年に入ってから修理ネタが多い。きのうは毎朝の鉢植えの水遣りに使っている自動散水機が故障してしまった。
この散水機は、蛇口に装着して分岐ホースで各鉢植えにチューブを送っておけば、一定時間間隔で水遣りをしてくれる。もともとは長期の出張対策で購入したものだが最近はふだんも使っている。なにしろ楽ちんなので。
写真1.蛇口に装着した散水機。
さて、また明朝、水遣りをしてもらおう、と思ってセットしたが、水が出っぱなしになってしまう。給水弁のソレノイドが動作していないようだ。
さっそく分解してみた。
図1.ソレノイドと電磁弁
まずはソレノイドがついた電磁弁ユニット。配線を外して外部から通電したところ動作したので正常なようだ。だとするとソレノイドの駆動回路の故障か。
回路基板は水が入らないように厳重に密閉されている。
図2.回路基板密閉ボックス。四角い筒状の部分には単3電池2本の電池ホルダを装着する。
基板ボックスはネジ穴6箇所とフタの4辺にシーリング材が充填されているので、まずネジ穴のシーリング材をほじくり出してネジを外し、フタの4辺のシーリング材にカッターで切り込みを入れるとフタを外せる。
図3.フタを外したところ
問題のソレノイド駆動回路はHブリッジだ。電磁弁はソレノイドへの通電方向によって開閉を切り替えるようになっていて、切り替え信号はごく短時間印加すれば弁の状態が切り替わって保持されるようになっている。
図4.ソレノイド駆動回路部分。上の4つのFETがHブリッジを構成している。
FETを外して測定したところ、どうやらNチャネルのMOSFET4つで構成されている。NチャネルとPチャネルを使ってコンプリメンタリでHブリッジを組めば回路や駆動はラクなのだが、PチャネルのMOSFETは品種が少なかったり入手に問題があったりするので、Nチャネルだけで構成できればそれに越したことはない。その場合、1電源でどのように構成するのかは工夫のしどころだ。
図4.Hブリッジ回路。+側をGND、ー側を負電源にしてNチャネルFETだけで構成している。
(写し取りがテキトーなのでゲートの抵抗の入り方が違ってるかも(^-^;)
この基板の場合、反転スイッチング電源を搭載してソレノイド用に負電源を用意して使っている。これによってNチャネルFETのみでHブリッジを構成している。ソレノイド用の負電源は、ソレノイドのキック用に数千uFの大きめのケミコンに充電している。
FETを外して測定したところ、Q5,Q6の縦ひと組が壊れていた。なにかの拍子に貫通電流が流れたのかもしれない。
HブリッジのFET4つを、手持ちのAO3406に交換したところ、正常に動作するようになった。
これで明日からもベランダ鉢植えの平穏な暮らしが守られるのだった。めでたしめでたし。
| 固定リンク | 0
コメント