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2016年2月27日 (土)

電流アンプ追加評価

電流アンプの追加評価をおこないました。
きょうはバイアス用のダイオードにショットキーを使用して評価しました。従来から使っていたスイッチングダイオード1S2076(VF=0.65V実測値)にくらべ、VFが0.225V(実測)と低いため細かい定数決めができるようになります。
20160227

        図1.ショットキーダイオード使用回路


ネットを検索すると、ショットキーに替えたら音がよくなったなどの記事が散見されますが、どうなんでしょうね。ぼく個人としてはショットキーはVFが低く高速であるという利点がある反面、逆方向の漏れ電流が非常に大きくあまりさわやかな印象ではありません。ちなみに1S2076の漏れ電流は100nAなのに対し、1S4は0.2mAもあります。ダダ漏れです(^-^;
今回ショットキーを試してみた理由は、±信号の共通抵抗R4の比率を上げることでひずみ率を改善できないか、ということです。従来比率R7:R4=62:47を、ショットキーを使うことで20:62まで増加させました。ショットキーを使用したひずみ特性を図2に、前回発表した新回路のひずみ特性を図3に示します。

2月29日注記
ひずみ特性のグラフで10KHzの特性が大きくディップしているのは測定系に問題があったことが原因と思われるので、グラフを差し替えます。旧グラフを図Aとして残します。また前回発表の図3については回路を解体してしまい再測定ができないため、10KHzのデータは無視という扱いにします。(100hz、1KHzのデータは再測定でもほぼ再現しているため)


Asio
         図2.ショットキー使用回路(差し替え)


Photo
        図A.ショットキー使用回路(旧グラフ)


Photo_2
       図3.新回路(前回発表:10KHzは無視)


出力が高い領域で若干の改善が見られます。
ショットキー回路、新回路、旧回路の1KHz、6Vrms出力時のひずみ成分を比較したグラフを図4に示します。

Photo_3
         図4.ひずみ成分比較


前回の測定結果では、旧回路では2次ひずみが支配的で、新回路では全体のひずみは減っているものの3次ひずみの比率が増えていました。
今回のショットキーを使用した回路ではトータルのひずみはさらに減少しましたが、2次ひずみの比率は盛り返しています。とてもいいバランスのような感じがしますがどうでしょうか。

この回路形式では、R4の値の比率によって2次、3次ひずみの配分が調整できるということがわかりました。とても興味深いことだと思います。

2次ひずみによる3次ひずみの打ち消し効果や、2次、3次ひずみの配分に対する考察もあるのですが、重要な話だと思われるので次回にわけて書きます。

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コメント

 ショットキーダイオードを使うのは歪の面でなく、通常のダイオードでは整流時のノイズが大きいからです。
 ショットキーはこのノイズが少ないので音質的にも好ましいと考えられています。

投稿: isida | 2016年2月28日 (日) 08時08分

isidaさんご指摘ありがとうございます。ダイオードのノイズのことはいままであまり考えていませんでした。たしかに整流時の輻射ノイズには大きな差がありますね。
http://nw-electric.way-nifty.com/blog/2013/02/post-2627.html

投稿: HIGO | 2016年2月28日 (日) 09時35分

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