EPCX101CHのWindowsXPセッティング
ASUSのネットブック、EPCX101CH。
2012年6月に約25000円で購入。
当時すでにほとんどPCでDJしていたが、当時使っていたMSIのU100PLUS一台では何かあった時に対応ができないので、バックアップ用にと購入した。
このパソコンはWindows7モデルであり、すでに過去に書いたように、ぼくが確認したところではWindows7では音飛びが回避できず、DJ用にするにはWindowsXPに変更する必要がある。
ちなみにWindows7でも問題は起こっていないという人もいるが、おそらく程度問題として良しとしているのではないかと思う。というのはぼくの行った検証でも3~4時間程度は連続でPLAYしても問題は発生しなかった。ところが6時間過ぎたあたりから集中して音飛び、音割れが発生し始めた。まる一日10時間前後かけっぱなしにして音飛びが起こらないかの確認を何度か行ったが、最初の数時間は問題なくてもその後必ずあるところで音飛びが集中して起こるのだ。
おそらく音飛びの原因はPCのIRQ(割り込み要求)であろうから、Latency MonitorやDPC Latency Checkerを使って原因追及に明け暮れたが、なにか特殊なプロセスが発生しているのではなく、ごく一般的な割り込みが突如頻度を増すといった感じで原因特定はできなかった。
そういうわけで、このシンプルで美しいネットブックにもWindowsXPを入れてDJ用にするつもりであった。
ところが、ビデオドライバがどうしても見つからず、ウィキペディアにもこれに使われているCPU、N2600はWindowsXPではサポートされていないと書いてある。
【引用】
Cedar Trail(シーダートレイル)
2011年9月出荷開始。サポートされるOSはWindows(グラフィックはWindows7のみ)、Chrome OS、MeeGo。内蔵グラフィック機能はドライバレベルで32bit及びWindows 7以降しかサポートされない点に注意。WindowsVista,WindowsXP用のドライバは提供されておらず代用も不可能。32nmプロセスルール。Intel GMA 3600/3650 は PowerVR SGX 545 ベース。
ウィキにも明記されてるし、ダメだこりゃ、と当時はあきらめてEPCX101CHはお蔵入りにしてしまったのだった。
ちなみにビデオドライバがない状態(Windows7用を無理やり使う)だと解像度が800x600であり、こんな感じになる。

見ての通り、非常に窮屈で右側のデッキが画面からはみ出してしまっている。
スクロールすれば使えるのだが、何とも狭くて使いにくいのだ。
ところがつい最近別のことを調べていたら偶然にもEPCX101CHのWindowsXP対応のデバイスドライバのセットを見つけたのだ!!
親切なことにビデオ以外にも必要なデバイスドライバがセットでDLできるようになっている。
嬉々としてさっそく入れてみると解像度は1024x600が可能で、

ちゃんと収まる!!これなら使えるぞ。EPCX101CH復活だ。
(欲をいえば1024x768が欲しいところだが、まあしかたがない)
しかし不思議なのは、ウィキにもあるように、INTELからはWindowsXP用のデバドラは正式リリースされていないはずなのに、なぜ存在するのだろう。
そこでいろいろ調べてみると、こういうものを見つけた。
INTEL EMGD
(ダウンロードはココ)
ただ、よくわからないのは、これはソフトであって、デバドラではない点だ。
さらに調べてみると、このEMGDというソフトは、カスタムのビデオドライバをビルドするソフトなのだった。すごいものがあるものだ!
まずインストールして起動すると、
ここではepcx101ch_videoとした。
②Display Configuration Mode
③Port DevicesのAvailable Portsを選択
内臓液晶(LVDS)とアナログ出力(CRT)とHDMI-Bを選択。(Port Orderに移動。)
④下のNEXTボタンを押して次へ。

ここからは最初に選んだ3つのビデオ出力ポートのそれぞれの設定。
まずは内臓液晶(LVDS)の設定。
①Readable Port Name
②その右側のSelect the Display Type
Internal LVDSにチェックを入れる。
③NEXT

同じくHDMIポートの設定。
①名前 101chHDMI
②HDMI Displayにチェック
③NEXT

同じくアナログポートの設定。
①名前 101chAnalog
②Analogにチェック。
③Finish
これで各ビデオ出力ポートの設定が完了。次はこれをパッケージ化する。

左のサイドビューに先ほど作成したepcx101ch_video.cnfgが選択された状態で、メニューバーのNew Packageを選択する。

①名前 101ch_video
②Configurationsのepcx101ch_videoをチェック
③Target OSにWindowsXP/XPeをチェック
④Finish
これでパッケージ設定が完了。
いよいよデバイスドライバをビルドする。

左のサイドビューのPackageで101ch_video.pkgを選んだ状態で、メニューバーのGenerate Installationを選択。
これでデバイスドライバが生成された。
EMGDをc:\にインストールしているとすると、
\IEMGD_HEAD_Windows\IEMGD_HEAD_Windows.zip
これが生成されたデバイスドライバだ。
ZIPに圧縮されているので、使うときは適当なホルダをつくって解凍する。
すると解凍されたホルダの中にDriverというホルダが生成される。これがデバイスドライバのファイル群だ。
ただ、インストーラーはついていないので、コントロールパネルのシステムのハードウェアのデバイスマネージャでディスプレイアダプタを選び、手動でデバイスドライバの更新を行う。
というわけで、EMGDを使うとお手製のオリジナルデバドラができる!
最初に紹介したXP用のデバドラセットに含まれているビデオドライバもこれで作ったんじゃないかな。もしかしたら。
まあそういうわけで、当初はダメかと思われたEPCX101CHのWindowsXP化が今になってできたので、しばらくはコンパクトなこのPCでプレイしたいと思う。
ところで上に書いた通り当時はアマゾンで新品で25000円だったのですが、いま調べてみると5万円くらいしているので、いまから買ううまみはないですね。
WindowsXPはご存知の通りもうすぐサポート打ちきりですが、音飛びの問題で替えがないのでしばらく使うつもりでいます。どうなることやら…
【追伸】
そうそう忘れていましたが、このPCはHDDが2.5インチ7mm(薄型)320GBで、容量が少し足りない感じなので500GBに交換しました。
ところがうっかりしていてHGSTのAFTタイプのHDDを買ってしまいましたが、アライメント調整をしたら問題なく動いています。
手順は、
②アライメントソフトでアライメント調整
今後HDDやパソコンを購入してWindowsXPで使用する場合は、非AFTタイプか、AFTでもアライメントツールが用意されているものを選ぶ必要があるので注意してくださいね。
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