« 2013年12月 | トップページ | 2014年2月 »

2014年1月

2014年1月25日 (土)

EPCX101CHのWindowsXPセッティング

Cimg1228

 

ASUSのネットブック、EPCX101CH。
2012年6月に約25000円で購入。

 

当時すでにほとんどPCでDJしていたが、当時使っていたMSIのU100PLUS一台では何かあった時に対応ができないので、バックアップ用にと購入した。
このパソコンはWindows7モデルであり、すでに過去に書いたように、ぼくが確認したところではWindows7では音飛びが回避できず、DJ用にするにはWindowsXPに変更する必要がある。

 

ちなみにWindows7でも問題は起こっていないという人もいるが、おそらく程度問題として良しとしているのではないかと思う。というのはぼくの行った検証でも3~4時間程度は連続でPLAYしても問題は発生しなかった。ところが6時間過ぎたあたりから集中して音飛び、音割れが発生し始めた。まる一日10時間前後かけっぱなしにして音飛びが起こらないかの確認を何度か行ったが、最初の数時間は問題なくてもその後必ずあるところで音飛びが集中して起こるのだ。
おそらく音飛びの原因はPCのIRQ(割り込み要求)であろうから、Latency MonitorDPC Latency Checkerを使って原因追及に明け暮れたが、なにか特殊なプロセスが発生しているのではなく、ごく一般的な割り込みが突如頻度を増すといった感じで原因特定はできなかった。

 

そういうわけで、このシンプルで美しいネットブックにもWindowsXPを入れてDJ用にするつもりであった。
ところが、ビデオドライバがどうしても見つからず、ウィキペディアにもこれに使われているCPU、N2600はWindowsXPではサポートされていないと書いてある。

 

【引用】

 

Cedar Trail(シーダートレイル)

 

2011年9月出荷開始。サポートされるOSはWindows(グラフィックはWindows7のみ)、Chrome OS、MeeGo。内蔵グラフィック機能はドライバレベルで32bit及びWindows 7以降しかサポートされない点に注意。WindowsVista,WindowsXP用のドライバは提供されておらず代用も不可能。32nmプロセスルール。Intel GMA 3600/3650 は PowerVR SGX 545 ベース。

 

http://ja.wikipedia.org/wiki/Intel_Atom


ウィキにも明記されてるし、ダメだこりゃ、と当時はあきらめてEPCX101CHはお蔵入りにしてしまったのだった。

ちなみにビデオドライバがない状態(Windows7用を無理やり使う)だと解像度が800x600であり、こんな感じになる。
Cimg1229

 

 



見ての通り、非常に窮屈で右側のデッキが画面からはみ出してしまっている。
スクロールすれば使えるのだが、何とも狭くて使いにくいのだ。


ところがつい最近別のことを調べていたら偶然にもEPCX101CHのWindowsXP対応のデバイスドライバのセットを見つけたのだ!!
親切なことにビデオ以外にも必要なデバイスドライバがセットでDLできるようになっている。
嬉々としてさっそく入れてみると解像度は1024x600が可能で、

Cimg1231

 

 



ちゃんと収まる!!これなら使えるぞ。EPCX101CH復活だ。
(欲をいえば1024x768が欲しいところだが、まあしかたがない)

しかし不思議なのは、ウィキにもあるように、INTELからはWindowsXP用のデバドラは正式リリースされていないはずなのに、なぜ存在するのだろう。

そこでいろいろ調べてみると、こういうものを見つけた。
INTEL EMGD
(ダウンロードはココ
ただ、よくわからないのは、これはソフトであって、デバドラではない点だ。
さらに調べてみると、このEMGDというソフトは、カスタムのビデオドライバをビルドするソフトなのだった。すごいものがあるものだ!

 

簡単に使い方を紹介しておく。
まずインストールして起動すると、

 

Emgd_1

 

 



まずはここでFileの下にあるNew Configurationを選択する。すると

Emgd_2

 

①Configuration File Nameを入れる
ここではepcx101ch_videoとした。

②Display Configuration Mode

 

外部モニタを使ってマルチモニタにしたいので、Extendedとした。

③Port DevicesのAvailable Portsを選択
内臓液晶(LVDS)とアナログ出力(CRT)とHDMI-Bを選択。(Port Orderに移動。)

④下のNEXTボタンを押して次へ。

Emgd_3

ここからは最初に選んだ3つのビデオ出力ポートのそれぞれの設定。
まずは内臓液晶(LVDS)の設定。

①Readable Port Name

 

ここも適当に名前をつける。101chLVDSとした。

②その右側のSelect the Display Type
Internal LVDSにチェックを入れる。

③NEXT

Emgd_4
   
同じくHDMIポートの設定。

①名前 101chHDMI

②HDMI Displayにチェック

③NEXT

Emgd_5

 

 



同じくアナログポートの設定。

①名前 101chAnalog

②Analogにチェック。

③Finish


これで各ビデオ出力ポートの設定が完了。次はこれをパッケージ化する。
Emgd_6

 

 



左のサイドビューに先ほど作成したepcx101ch_video.cnfgが選択された状態で、メニューバーのNew Packageを選択する。

Emgd_7

 

 



①名前 101ch_video

②Configurationsのepcx101ch_videoをチェック

③Target OSにWindowsXP/XPeをチェック

④Finish

これでパッケージ設定が完了。
いよいよデバイスドライバをビルドする。

Emgd_8

 

 



左のサイドビューのPackageで101ch_video.pkgを選んだ状態で、メニューバーのGenerate Installationを選択。

これでデバイスドライバが生成された。
EMGDをc:\にインストールしているとすると、

 

C:\IEMGD\IEMGD_1.15\workspace\installation\101ch_video.pkg_installation
\IEMGD_HEAD_Windows\IEMGD_HEAD_Windows.zip

これが生成されたデバイスドライバだ。
ZIPに圧縮されているので、使うときは適当なホルダをつくって解凍する。
すると解凍されたホルダの中にDriverというホルダが生成される。これがデバイスドライバのファイル群だ。
ただ、インストーラーはついていないので、コントロールパネルのシステムのハードウェアのデバイスマネージャでディスプレイアダプタを選び、手動でデバイスドライバの更新を行う。


というわけで、EMGDを使うとお手製のオリジナルデバドラができる!
最初に紹介したXP用のデバドラセットに含まれているビデオドライバもこれで作ったんじゃないかな。もしかしたら。

まあそういうわけで、当初はダメかと思われたEPCX101CHのWindowsXP化が今になってできたので、しばらくはコンパクトなこのPCでプレイしたいと思う。
ところで上に書いた通り当時はアマゾンで新品で25000円だったのですが、いま調べてみると5万円くらいしているので、いまから買ううまみはないですね。

WindowsXPはご存知の通りもうすぐサポート打ちきりですが、音飛びの問題で替えがないのでしばらく使うつもりでいます。どうなることやら…

【追伸】
そうそう忘れていましたが、このPCはHDDが2.5インチ7mm(薄型)320GBで、容量が少し足りない感じなので500GBに交換しました。
ところがうっかりしていてHGSTのAFTタイプのHDDを買ってしまいましたが、アライメント調整をしたら問題なく動いています。
手順は、

 

①パラゴンの引っ越しソフトでDJ環境を丸ごとあたらしいAFTのHDDにコピー
②アライメントソフトでアライメント調整

今後HDDやパソコンを購入してWindowsXPで使用する場合は、非AFTタイプか、AFTでもアライメントツールが用意されているものを選ぶ必要があるので注意してくださいね。

 

 

 

| | | コメント (3) | トラックバック (0)

2014年1月12日 (日)

ヘッドホン更新

Ca350442

いままで使ってきたオーディオテクニカのDJヘッドホンATH-PRO700が、ヘッドバンドのスライダー部が割れてガタガタになってしまった。プレイ中はほとんど片耳しか使わないのでそれほど問題はないのだが、思い切って買い替えることにした。
思えばこの迷彩色の限定品ヘッドホンを買ったのは2006年ごろだったと思う。
このヘッドホンはDJ用の中でももっともヘビーデューティーな仕様だった。

ぼくがDJを始めたのは2009年だから、これを買ったころはDJをやるようになるとは夢にも思っていなかった。では何のためにこのヘッドホンを買ったのかというと、エレピ用であった。
ヘッドホンを挿したままそれを忘れてピアノを弾いて、音が出ないのでボリュームを無造作に上げたらヘッドホンを壊してしまったので、めったなことでは壊れなさそうな堅牢なヘッドホンを探しに行ったらたまたま目に留まったのがこのDJヘッドホンだった。
以来ピアノに挿しっぱなしになっていたのだが、2009年に思いがけずDJをやることになったため、このヘッドホン本来の正当な使い道に起用されたのだった。

このヘッドホンは思いどおり非常にヘビーデューティーで、ピアノの音量を最大にしようがCDJのボリュームを最大にしようがビクともしない。音圧も高く音もよくて、重厚な重低音も出る。難を言えば、大きいのでかさばるのと側圧が高めでパッドが耳たぶの上にくるので長時間使用していると耳が痛くなること。
さていままでお世話になったこのヘッドホンにお礼を言って、輪廻のかなたに旅立ってもらおうと思ったのだが、ふと、片耳専用にしたらどうかと思ってバラしてみた。

Cimg1171

なかなかよろしい。
プレイ中は片耳しか使わないし、なによりカバンに入れても邪魔にならないのがいい。
やっぱりまだお世話になりそうだ。

Cimg1173
あたらしく買ったパイオニアのHDJ-1500と片耳になって たそがれるATH-PRO700。


そういうわけで実用上は片耳のATHを、ビジュアル的にかっこつけたいときはパイオニアを使用することに決定。

最後にスペックの比較を書いておく。

          【ATH-PRO700】        【HDJ-1500】
音圧レベル   105dB/mW            108dB/mW
耐入力      3500mW              3500mW
周波数特性   5-33000Hz            5-30000Hz

DJ用のヘッドホンを選ぶうえで重要なスペックはおおむね上の3項目で、まずは音圧レベル。
これは同じ入力に対してどれくらい大きな音が出るかということで、最近はPCDJをやる場合が多く、ノートPCのヘッドホン出力を使うことが多い。ノートPCのヘッドホン出力では場合によっては出力が不足することがあるため、大きければ大きいほど良い。
今回買ったHDJ-1500の108dBという値は、並居るDJヘッドホンの中でもおそらく最大レベルだ。
現場では大音量で音楽が流れる中で、ヘッドホンを使って選曲していくわけなので、ヘッドホンの音が聞き取れなければ仕事ができない。個人的な印象では、最低でも102dBは欲しいところだ。
次に耐入力。これはなにか事故や不注意で大音量を入れてしまったときに壊さないということで重要なスペックだ。3500mWというのはこれも最大レベルだと思う。最低でも1000mWくらいは欲しいところ。
最後に周波数特性は可聴周波数の20-20000をクリアしていればさほど問題はないが、下が低いほうが重低音が聞こえるので、現場では使いやすいかもしれない。

ヘッドホンの購入を考えている人は参考にしてほしい。

| | | コメント (3) | トラックバック (0)

2014年1月 8日 (水)

1/09 (月) SUBHA SALSA NIGHT in DOPE LOUNGE プレイリスト

おくればせながら、あけましておめでとうございます。
今年もみなさんに喜んでいただけるイベントを開催していきたいと思いますので、
よろしくお願い申し上げます。

このお正月休みはまるまる一週間というひとも多かったのではないでしょうか。
ぼくもこの長い休みに遠出こそしなかったものの、美術館巡りを堪能しました。
上野のモネ展、国立博物館、恵比寿のかわいい展、両国の浮世絵展、そして箱根のルノワール展。
個人的には印象派絵画が大好きなのでモネ展、ルノワール展はとても良かったです。
印象派絵画というのは浮世絵の影響なしには成立しなかった流派だと思われるので、
同じタイミングで浮世絵展をやっているというのもナイスですね。ものすごく充実していました。
ぼくはめったに図録などは買わないのですが、今回の浮世絵展については図録を買ってきたうえに、
広重の名所江戸百景の画集まで発注してしまいました。
移ろいゆく季節季節の江戸の風景を見ていると、東京が愛おしくなってきます。


さて、今年最初のSUBHA SALSA NIGHT in DOPE LOUNGEです。


1/9 PLAYLIST

05 Hasta Los Huesos - Andy y Lucas
02 Moliendo Cafe - MONCHO RIVERA
03 Street Life - FIESTA ORCHESTRA
07 LAS MUJERES EN LA FIESTA - Frankie Morales
03 YA PARA QUE - Frankie Morales

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年12月 | トップページ | 2014年2月 »