今回は、音飛びを起こさないためのWindowsXPの設定について。
前回予告したとおり、次の設定について順番に説明します。
①自動デフラグをOFF
②ネットワークを無効化(有線、無線ともに)
③ACPIを無効化
④使用しないハードウェアを無効化
⑤スタートアップやバックグラウンドの不要なソフトを無効化
私のこれまでの経験では、このうちの①、②がもっとも効果的で、この2つの対策だけでも音飛びが防げる可能性があります。
ただ、いくつかの要因が重複した時に問題となる恐れもあるので、音飛びの原因となりうるものはできる限りつぶしていくという方針でのぞみたいと思います。
①自動デフラフをOFF
デフラグというのはハードディスク内で本来ひとかたまりで記録されるべきデータがバラバラに記録されてしまったのを、整理して配置しなおすという機能です。
回転寿司の皿の色がバラバラだと計算しにくいので同じ色の皿同士をまとめるような作業です。
WindowsXPでは、パソコンが暇なときにバックグラウンド(裏方で)デフラグを行う設定になっています。これを自動デフラグといいます。
DJソフトでプレイし始めてある程度時間が経つと、パソコンは暇だと判断するらしく自動デフラグを始めます。すると音飛びや音割れが発生する場合があります。
そこで自動デフラグをOFFにしておきます。
手順は次のとおりです。
スタートメニュー→「ファイル名を指定して実行」→「regedit」と入力して「OK」ボタンをクリックしてレジストリエディタを起動します。そして次のとおりキーを辿り、
HKEY_LOCAL_MACHINE→SOFTWARE→Microsoft
→Windows→CurrentVersion→OptimalLayout
「OptimalLayout」を右クリックして「新規」-「DWORD値」を選び「EnableAutoLayout」というDWORD値を作成します。そして「EnableAutoLayout」をダブルクリックして「値のデータ」に半角数字で「0」を入力して「OK」ボタンをクリック。
これで自動デフラグが無効になります。面倒な人は次のファイルをダウンロードしてダブルクリックして実行してもOKです。
「windows_xp_auto_deflag_off.reg」をダウンロード
(右クリックして名前をつけて保存して、それを実行します。)
②ネットワークを無効化
これはLANおよび無線LANをOFFにするという意味です。
もっとも確実なのはハードウェアそのものを無効化しておく方法ですが、有線LANについては線が接続されていなければとりあえずは大丈夫なようです。無線LANについては接続状態が見えないので、少なくともプレイ中はOFFにしておいてください。
コントロールパネル→システム→ハードウェア→デバイスマネージャから、ネットワークアダプタの無線LANカードを選び、右クリックして”無効”を選び、”はい”とします。
無線LANカード(上の図ではAtheros AR928X)に×が付けばOKです。
③ACPIを無効化
ACPIは前回説明したとおり完全に除外できれば安心なのですが、WindowsXPにはほとんど標準装備される前提となっていて、完全削除は簡単ではありません。
そこで、②と同じやり方で”バッテリ”の下にある2項目”Microsoft AC Adapter”と”Microsoft ACPI-Compliant Control Method Battery”を無効にしておけば、ACPIを部分的に停止できます。(上の図でも×がついています。)
これに関連して、コントロールパネルの”電源オプション”で、
”電源設定”の
”モニタの電源を切る”、”ハードディスクの電源を切る”、”システムスタンバイ”をすべて”なし”、
”詳細設定”の
”ポータブルコンピュータをとじたとき”、”コンピュータの電源ボタンを押したとき”、”コンピュータのスリープボタンを押したとき”の全ての項目で”何もしない”を設定しておくとさらに効果的だと思います。
④使用しないハードウェアを無効化
上記以外にも、プレイ中に使用しないハードウェアがついていれば、同じように無効化して×をつけておくと安心です。(Webカメラやアナログモデムなど)
⑤スタートアップやバックグラウンドの不要なソフトを無効化
画面右下の時計の左あたりに、わけのわからないアイコンがうじゃうじゃいるようだと要注意です。いらない常駐ソフトを止めておきます。これらはスタートアップでパソコンの起動とともに自動的に起動しているので、スタートアップから外しておきましょう。
スタートメニュー→「ファイル名を指定して実行」→「msconfig」と入力して「OK」ボタンをクリックしてシステム構成ユーティリティを起動します。
”スタートアップ”タブを選ぶとスタートアップ項目の一覧が表示されますので、スタートアップ不要な項目のチェックを外していきます。
Adobeなんとか
Realplayなんとか
Microsoft Officeなんとか
などの類ですね。外しても大丈夫なものは、真ん中の”コマンド”の列で、”C:\Program Files\”から始まっているものがほとんどです。
おつかれさまでした。これで音飛びに関係する設定のほとんどが終わりました。
おっと、ウィルス対策はしておかなくてはなりません。
ただ、ウィルス対策ソフトも動作が重い物や、DJプレイ中に動作して音飛びの原因になりかねないものがある上に有料のものが多いため、どうするか考えどころです。
現在のところオススメなのは、Microsoftが無料配布している”Microsoft Security Essentials”です。これは非常に動作が軽いウィルスセキュリティソフトで、しかも無料ですので活用しましょう。ただし、WindowsXPのSP3の適用なので、まずはWindowsXPをSP3にアップデートする必要があります。
”Microsoft Security Essentials”で検索すればすぐに出てきますので、インストールしてください。
インストールができたら、”Microsoft Security Essentials”の設定タブで、スキャンのスケジュールをOFFにするか、絶対にDJプレイをしないような時間に設定しておきましょう。
次回はサウンドカードの増設についてお話する予定です。
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