見えないスピーカー
自宅で選曲するときに使っているスピーカー、AURATONE。一緒に写っているのはCDのジャケット。
このスピーカーはかつて世界中のレコーディングスタジオや放送局でモニタースピーカーとして使われていた。
このスピーカーの最大の特徴は個性がないところだと思う。まったくフラットな特性で、低域も高域もおとなしめで、うっかりするとそこにスピーカーがあったことを忘れてしまう程だ。しかしその個性の無さ、存在感の無さこそがこのスピーカーのすごいところで、音に一切の味付けをしないために、中立的な感覚で選曲ができる。
つまり、CDの録音状態そのままの純粋な音で聞くことができるので、すべての曲を公平に評価できるのだ。
それにフラットな特性に耳を慣らしておくことで、現場での音の調整にも役立つ。
どれくらい特性がフラットかというと、こんな感じだ。(右下図)驚異的でしょ?
アンプはKT-88(真空管)シングル。
いつでもそこにいるのに、姿が見えない座敷わらし的スピーカーなのだ。
イヤホンでいうと、Etymotic Research イヤホン ER4S-Bに近いかもしれない。
AURATONEはおよそ30年前、1980年頃のスピーカーで、中古オークションで5000円~10000円くらいでときどき出るので、興味のある方はヤフオクをウォッチしてみてください。
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